こんにちは。
今回、ようやく念願のTECNO PHANTOM V Foldを購入することができたので、レビューしていきたいと思います。
スペック
SoC | MediaTek Dimensity9000+ |
ディスプレイ | メインディスプレイ:7.85inch 10~120Hz 388ppi ・サンプリングレート:240Hz サブディスプレイ:6.42inch 10~120Hz 431ppi ・サンプリングレート:431Hz |
リアカメラ | 広角:50MP 1/1.3inch 超広角:50MP 2倍望遠:13MP |
インカメラ | メインディスプレイ側:16MP サブディスプレイ側:32MP |
RAM/ROM | 12GB+256GB / 12GB+512GB RAM : LPDDR5X・USF3.1 |
バッテリー | 5000mAh 45W |
OS | HiOS13 Fold(Android13) |
メインカメラのイメージセンサーはPHANTOM X2 Proと同様のISOCELL GNVを搭載しているものと思われます。
OSには実質的にPHANTOM V Fold専用であるHiOS13 Foldを搭載しています。
本体色は黒と白の2色展開となっています。
今回私が購入したのは黒の256GBモデルです。
生体認証は電源ボタン統合の指紋認証と、顔認証の2種類となっています。
箱・付属品
箱のサイズは近年のスマートフォンにしてはかなり大きいです。
箱の開け方自体もこだわっており、この時点でかなり満足感があります。
付属品はケース、専用45W充電器、イヤホン、説明書などです。
充電器すら付属しないメーカーが多くなっている中、ケースまで付いてくるのはうれしいですね。
付属してきたケースはキックスタンドがついているアラミド繊維のケースとなっています。これまでのTECNOの付属ケースは何度も脱着を繰り返すと、どんどん亀裂が入ってくるものだったので、ヒビが入らなそうなアラミドケースが付属していると嬉しいですね。
外観・重量
背面はサラサラしていて手触りが良いです。フレームは艶消しになっていて背面同様指紋が目立たないものとなっています。
背面とフレームの色が異なるの折り畳みスマホはなかなか珍しい気がします。
個人的に微妙かなと思ったのが、電源ボタンが触った感触ではどこにあるかわからず、指紋での認証によく失敗するところです。一応段差はついているようですが、Z Fold3などと比べてもわかりにくいものでした。次のV Fold2では一段低くするなどの改善をされることに期待したいです。
追記(2024/3/27):4カ月ほど使ったら慣れてきました。
本体の高さはGalaxy Z Fold3 5Gと同程度で、TECNO PHANTOM X2 Pro 5Gよりは小さいものとなっています。
横幅はZ Fold3より5mmほど幅広になっています。
Z Fold3より横幅が広いため、X(旧Twitter)などをするときは少し縦長のスマホかなという程度で、扱いやすいです。
また、サブディスプレイの側面がラウンドしているため、ジェスチャーでの操作がフラットなものと比べてしやすくなっています。
メインディスプレイはわずかに縦長ですが、ほとんど正方形に近いです。
この7.85inchという大画面&高い解像度なので、非常に鮮明に描写されます。
ただ、アスペクト比が正方形に近いせいで、ミリシタやドルフロなどの
一部のゲームなどでは表示が崩れてしまうという難点はあります。これは近年のフォルダブル全般の難点ともいえると思います。
また、ヒンジを途中で固定できないので、いわゆるFlexモードがこの機種では使えず、完全に畳むか開くかの選択のみとなっています。途中で開くのを止めた場合、大抵は徐々に開いていきます。
折り目はほとんどわからず、自分から探そうと斜めから見たり、画面を暗くしたりしなければ全く気付かないほどです。動画などを全画面で視聴しても気になりません。
たたんだ際の厚みは14.8mmでした。普通のスマホ程度の厚みの折り畳みが発売される中、この厚みなのはなかなか難しいものがあると思います。しかし、このメーカー初と考えると十二分に良くできていると思います。
重量は実測で302gでした。vivo X Foldの311gよりはわずかに軽いですが、これも厚みと同様に他社の新型と比較してしまうとかなり重いと思います。
UI関連
画面分割する際は、アプリ等を表示中に画面上中央から下にスワイプし、その後起動したいアプリを選択するというものになっています。
どうやら、縦2つでの分割はできるのですが、ゲームなどを横向きに分割することはできないようです。
横向きで動作するゲームを分割画面にて起動させると、このようになります。正直面白いですが、小さすぎてまともにできませんw
フローティングウィンドウはHONORのMagic OSなどと同様に画面端からのスワイプを数秒維持すると、あらかじめ設定しておいたアプリ一覧が表示され、そこから起動できるというものになっています。
Always ONでは20種類程度の中から選択できます。HiOSではバージョンによってAlways ONの種類も大きく変わるので、沢山TECNOのスマホを持っていても機種ごとに差別化できるので良いです。
バッテリー
バッテリー容量は5000mAhと近年のフラッグシップとしては普通な容量です。
バッテリー持ちとしては、ゲームなどをせずにSNSやブラウジングなどライトな使い方をしていると、100%~20%に減るまでおよそ11~13時間かかります。
ほとんど同じSoCであるDimensity9000を搭載したPHANTOM X2 Proよりもバッテリーの持ちがよいので、もしかしたらAndroid13になって多少改善されたのかもしれません。
カメラ
カメラ構成は望遠が2倍であることを除いて、同社が発売しているPHANTOM X2 Proとほぼ大差ありません。望遠などのセンサーサイズは分かりませんでしたが、広角カメラは同じセンサーサイズ、画素数であるため同じセンサーを搭載しているのはほぼ確実だと思います。
また、PHANTOM X2 Proと異なり伸縮可能なリトラクタブルポートレートレンズを搭載していないので、静かな場所での撮影も遠慮なくできるのが良いです。
デジタルズームは最大20倍まで可能です。
光量が確保できる日中であれば20倍も割と使えるのですが、光量不足になってくると途端に粗くなるので、常時使えるのは10倍程度であると思います。
V FoldにはTECNOのスマホには大概搭載されている、インカメフラッシュが非搭載なので、もしフラッシュを使いたい時はリアカメラで撮影する必要があるため手軽さに欠け、微妙です。同じフォルダブルであるPHANTOM V Flipでは搭載されていただけに少し残念です。
マニュアルで撮影可能なProモードでは広角・2倍ともに最長30秒のシャッタースピードを選択できます。超広角では最長1/4秒です。
作例
まとめ
- 良い点
- 高い質感
- 優れたカメラ性能
- 折り畳みにしては安い価格(公式サイト価格14~15万円ほど)
- サブディスプレイの側面がラウンドしている点
- やや良いバッテリー持ち
- 悪い点
- ヒンジの角度を自由に調節できない
- 上下で画面分割ができない
- 重量が重い
- 他機種と比較したとき若干厚め
総じて、メーカー初の折り畳みにしては現行の他メーカーの折り畳みと張り合えるレベルで完成度が高いです。しかし、角度が途中で固定できない、重い、厚めであるなどいくつか改善の余地もあります。
しかし、私が所有しているGalaxy Z Fold3と比較するとカメラ性能や折り目、サブディスプレイの使いやすさ的に、PHANTOM V Foldのほうが良いな…という感想を受けます。
来年発売されるであろうPHANTOM V Fold2の発表が今から楽しみになっています。